2014年10月14日火曜日

JA雑誌 『家の光』から 2かな

みなさん

おはようございます。


今日は野坂昭如さんの手紙の一部をここ写させていただきます。


日本は食べものに飢えた経験をもつ。だが戦後、まずアメリカによる食糧援護を受け入れたのを
機に、自国の食いものについて、アメリカの言いなりになってしまう。米を食べると頭が悪くなる、
かわりにパンを食えと、大々的にパンの普及の宣伝がなされ、アメリカの小麦を大量に輸入する
ようになった。一方、農業基本法、減反政策、国の農業政策はことごとく自国の食糧自給という
観点から遠のくばかり。日本ほど四季に恵まれた国は珍しい。細長い島国、全国各地でその地域
に合った農業が行われてきた。それを十把一絡げ、農を経済的観点からだけ考え、やれ成長させ
ろ、攻める農業を目指せとお上は国を挙げていう。農は生きる基本である。収穫だけじゃない。
農業のおかげで水の保全がなされ、山を守り、土を養い、この島国の自然が築かれてきた。
もっぱら食うだけ。土もろくに触れたことのない連中が多くなり、自らの足もとのあやふやさに気が
つかないままでいる。今の日本、農業を棄てようとしている。農を棄てた国は滅びる。農には文化、
伝統がある。農を棄てるということはこの国の文化を棄てるということ。人間にとって農とは何なの
か 、僕は懲りずに考え続けている。



みなさんも一緒に考えてみませんか、秋の夜長に!






農は 頭ではなく 体で覚えるもの



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