2018年11月27日火曜日

道元禅師五十四歳

みなさま

こんにちは。
今日は道元禅師のことを書かせていただきます。

建長五年八月五日、道元は病気療養のため京都に向かい、高辻西同院の俗弟子覚念の館に
入った。そして八月二十八日の夜半、五十四歳で世をさったのである。

永平寺十四世建撕和尚の著わした『建撕記』の記述によると、入寂前のある日、道元は
法華経神力品の一節を低声に誦しながら室内を経行し、やがて筆をとって面前の柱に書き
その終わりに妙法蓮華経庵と書きとめたという。その一節とは次のごとくである。

「若於園中。若於林中。若於樹下。若於僧坊。若白衣舍。若在殿堂。若山谷曠野。
是中皆応起塔供養。所以者何。当知是処即是道場。諸仏於此得阿耨多羅三藐三菩提。
諸仏於此転於法輪。諸仏於此而般涅槃。」

「もしは園の中においても、もしは林の中においても、もしは樹の下においても、もしは
僧房においても、もしは白衣の舎にても、もしは殿堂に在っても、もしは山谷曠野におい
ても、この中に皆塔を起てて供養すべし。所以はいかん、まさに知るべし、この処はすな
わちこれ道場なり。諸仏ここにおいて阿耨多羅三藐三菩提(無上のさとり)を得、諸仏こ
こにおいて法輪を転じ、諸仏ここにおいて般涅槃(完全円満な大いなる死)したもう」
 「禅 現代に生きるもの」 紀野一義より

昨晩、夕食後に仏壇に手を合わせこの神力品の一節を唱えてみました。そしてこれからは
夜の日課とすることと決めてみました。間もなく五十四歳になる田舎者の誓いです。



五十四 今まで何して 生きてきた 

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